Xcode 26 の生成 AI 対応と注意点

Xcode 26 が、2025 年 9 月 15 日にリリースされました。

UI の大きな変更などもありましたが、やはり生成 AI 対応については興味を持つ方も多いのではないでしょうか。

この記事では、使い始めてみた立場からの現時点の気づきなどをお伝えしていきます。

検証環境

  • macOS Tahoe 26.0.1 (25A362)
  • Xcode 26.0.1 (17A400)

Xcode での生成 AI の統合

Xcode 26 には、Coding Intelligence という名前で生成 AI の機能が統合されています。

注意が必要なのが、「Xcode 26 を macOS 26 Tahoe 上で動作させている必要がある」という点です。Xcode 26 は macOS 15 Sequoia でも動作しますが、その場合は生成 AI の機能が統合されません

それ以外にも、Tahoe では Xcode の UI が大きく変わっています。同じ Xcode 26 でも、アイコンなど見た目が OS のバージョンによって大きく異なる点も注意してください。

生成 AI の有効化

ChatGPT, Claude

ChatGPT(GPT-5)の無料枠であれば、Xcode の Settings から Intelligence を選択し、「ChatGPT in Xcode」のスイッチを ON にするだけで利用可能です。

ただし、1 日あたりの利用可能限度が少ないため、コードの生成などをさせるとあっという間に使い切ってしまいます。現実的には、有償のアカウントを持ち込む必要があります。

デフォルトで対応している(設定メニューに項目がある)のは、ChatGPT と Claude の 2 つです。どちらも、アカウントでログインさえすれば利用可能です。

上記以外のモデル・プロバイダー

それ以外のモデル・プロバイダーも追加可能ですが、API キーが必要となります。ローカルでホスティングされたモデルも利用可能です。

設定例(Gemini)

モデル・プロバイダーとして、Gemini を利用する方法を記載しておきます。

API キーの作成
  1. Web ブラウザから Google AI Studio にアクセスし、サイドバーから「Get API key」を選択
  2. 「API キーを作成」からプロジェクトとキー名を設定して、キーを作成
  3. 「Copy API key」で、API キーをコピー

Xcode へ API キーの設定
  1. Xcode の Settings から、Intelligence を選択し、「Add a Model Provider…」をクリック
  2. 適切な値を設定して「Add」をクリック
    [Type] Internet Hosted
    [URL] https://generativelanguage.googleapis.com/v1beta/openai
    [API Key] 前の手順で作成した API key
    [API Key Header] Authorization
    [Description] 任意の説明

上記の設定を済ませれば、Coding Assistant で「New Conversation」を選択する際に選択肢として Gemini が表示されます。お好みのモデルを利用しましょう。

Coding Intelligence の基本的な利用方法

Coding Intelligence には、大きく 2 つの機能があります。

Coding Tools

以下のようなポップアップメニューで、コードの説明の表示やコードに関するコメントの作成などが行えます。

Coding Tools は、以下の操作で表示できます。

  • 修正や説明を要求したい箇所を選択し、Command + Option + 0
  • 対象の行番号にフォーカスした際に表示されるアイコンをクリック

Coding Assistant

一般的な、チャット形式でのコードアシストを行います。

Coding Tools でもプロンプトは記述できますが、長いプロンプトなどは Coding Assistant を利用するというように使い分けていきます。

Coding Intelligence の使用例

以下は、あるプロジェクトで iOS 17 以降で利用できる Observation に対応する修正を Coding Assistant で指示した結果の一部です。

変更方針や変更点の概要、変更されるコードが提示されています。ファイル名の右にある「Proposal」をクリックすることで、生成 AI からの提案をコードに反映できます。

なお、後述する自動適用がオンになっている場合は、自動的にコードに反映されます。

Coding Intelligence の注意点

Coding Assistant による自動適用設定

デフォルトで、Coding Assistant では生成 AI によるコードの変更が自動適用される設定となっています。基本的に、生成 AI の提示したコードを無条件で適用するのは望ましくないので、この設定はオフにしておくと良いでしょう。

Coding Assistant の入力欄右下の Automatically apply code changes をクリックすると、オン/オフの切り替えができます。

プロジェクト設定へのアクセス

Coding Intelligence では、プロジェクトの設定(Minimum Deployments など)の読み書きはできません。これらの情報にアクセスするには、Coding Intelligence ではなく Claude Code や OpenAI Codex CLI などの独立したツールを利用する必要があります。

また、Coding Intelligence ではソースファイルの新規作成などはできますが、フォルダの作成やファイルの別フォルダへの移動などもできません。これらも、Claude Code などであれば可能なので、少し使いづらさを感じるかもしれません。

最後に

Xcode の生成 AI 対応は、Xcode 26 で初めて搭載されました。そのため、まだ粗さが目立ちます。現時点では、Claude Code などを利用した方が、体験は良いと感じました。

ただし、Apple も生成 AI を重視しているのは間違いないため、今後のアップデートが期待されます。

カサレアルでは、iOS アプリ開発技術のトレーニングを提供しています。Coding Intelligence への対応は 2026 年 4 月予定ですが、研修中にポイントなどご紹介できますので、ぜひ受講をご検討ください!

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