
カサレアル 2025年度オープン新人研修
こんにちは。カサレアルで研修講師をしている服部です。
私は昨年、新卒でカサレアルに入社し、新入社員研修としてカサレアルが提供する「オープン新人研修」に参加しました。
その後、研修サービスを担当する部署に配属となり、今年はサブ講師として同研修に携わる機会をいただきました。
受講者側から研修を提供する側へと真逆の立場になった私の目線から、今年の「オープン新人研修」を振り返ってみたいと思います。
■今年のオープン新人研修はどんな内容だったか
フロントエンドからバックエンドまで、幅広い技術を体系的に学べる研修でした。
講義は基礎から順を追って進められる構成だったため、プログラミング未経験の方でも無理なく理解を深めながら、着実にスキルを身につけていけたと思います。
また、今年のチーム開発演習では、CI/CDを活用してクラウド上でアプリケーションを動かすといった実践も取り入れられており、クラウドの仕組みや活用方法に触れる良い機会となりました。
実際の開発現場に近い体験ができる、非常に内容の濃い研修だったのではないかと感じています。
■今年のオープン新人研修の大まかな流れ
受講者の中にはプログラミング未経験の方もいらっしゃったため、研修はまず基礎からスタートしました。
最初はデータベースの基礎としてSQLの基本構文を学び、あわせてグループ開発には欠かせないGitの使い方や、HTML5/CSS3についても学習しました。
その後、フロントエンド → バックエンドという流れで、徐々に実践的な内容へとステップアップしていきます。
フロントエンドでは、モダンなJavaScriptの書き方に加え、メジャーなライブラリであるReactを習得。バックエンドでは、まずJavaの基本文法をしっかりと押さえたうえで、Javaの代表的なフレームワークであるSpring Bootについても学習しました。
各技術領域の講義が終わった後は3日間の小規模な開発演習を実施し、体系的な知識の定着を図りました。
加えて、テスト技法やクラウド技術、アジャイル開発演習の概要にも触れ、6月から始まる本格的な開発演習に向けて、環境や進め方への理解をしっかりと固めることができました。
そして研修の集大成として、約1ヶ月にわたるチームでの開発演習を実施し、最後には成果発表会でそれぞれの成果を共有しました。
■成果発表会はどんな様子だったか
オンラインで開催された成果発表会には、各社の人事・教育ご担当者の皆さまにもご参加いただきました。
受講者は準備してきた成果物を自信を持って披露し、質疑応答も活発に行われていました。
プログラミング経験に関係なく、研修を通じて技術を習得し、「ここまで作れるようになった!」という成長をきちんとお伝えできていたと思います。
受講者の皆さんが 「よりよいものを作ろう」と直前まで頑張る姿を見ていたので、成果発表会での晴れやかな表情を見たとき、私もとても嬉しく、感慨深い気持ちになりました。
お客様の社内会議で紹介したいから、研修が終わった後もしばらくサーバー環境を残しておいて欲しいといった要望もあったそうで、ご参加いただいたお客様担当者の皆様の評価や印象も良かったのかなという風に思っています。
■受講者の方の成長
すぐそばで受講者の皆さんを見ていたからこそ、その成長ぶりをより鮮明に感じることができました。
中でも、未経験から挑戦された方々の変化は目を見張るもので、「知識がないから無理」ではなく、「ないからこそ頑張る」という姿勢が、しっかりと成果につながっていました。
最初はJavaScriptの基本すらあやふやだった方が、最後にはReactを難なく書きこなし、チームの中で堂々とリードする姿を見たときは、本当に胸が熱くなりました。
人それぞれペースは違いますが、前向きに学び続ける姿勢があれば確実に技術を身につけていけるのだと、改めて感じた瞬間でした。
■チーム開発演習でのチームとしての成長
特に最後の1ヶ月に行った開発演習では、チーム内での議論を重ねる中で、少しずつまとまりが生まれていく様子が見られ、チームとしての成長がうかがえました。
演習に入るまではグループワークがほとんどなかったこともあり、当初は緊張感のある、ややぎこちない雰囲気のチームも多かったのですが、時間が経つにつれてどのチームも活発にコミュニケーションを取り始め、自然と連携が生まれていきました。
「協力しなければ開発が進まない」という状況が、良い意味で背中を押し、メンバー同士の関係性を徐々に深めていったように感じます。
議論をするうえで、お互いの意見を伝えながらも押しつけにならないようにする、その絶妙なバランスを探ることには苦労もあったようです。
だからこそ、コミュニケーションの取り方一つひとつに工夫を重ね、試行錯誤しながら進めていた姿からは、技術面だけでなく人間関係の構築という意味でも多くの学びがあったのではないかと思います。
■受講者の皆さんが苦労していた事
ライブラリやフレームワークに関する講義では、特に苦戦されている方が多かった印象があります。
開発経験のある方にとっては、少ないコードで複雑な処理を肩代わりしてくれる頼もしい存在に見える一方で、基礎的な理解がまだ浅い方にとっては、「何も書いていないのに、なぜか動く」「どこで何が起きているのか分からない」と感じることも多かったようです。
便利さの裏にある仕組みに納得がいかないまま進むことに、戸惑いや不安を覚えていたのではないでしょうか。
■1年前の自分自身(受講者)と比べて思う事
研修が始まる前は、自分のような経験の浅い立場で教える側に立つことに不安を感じていました。
それでも、受講者の方々と年齢や立場が近いからこそ寄り添える部分や貢献できる場面があるはずだと思い直し、自分なりの役割を見つけて前向きに取り組むようにしました。
運営側として研修に関わる中で、受講者だった頃には見えていなかった、学びの環境を支えるための多くの準備や工夫の存在を改めて実感しました。
時には失敗もしながら、教える立場としての責任感や視点を少しずつ身につけていけたことは、自分にとって大きな学びになったと思っています。