JavaOne 2026

JavaOne 2026 参加レポート
キーノート編

こんにちは!

カサレアルでJavaのコースを担当している櫻庭です。

2026年3月17日から3日間、Oracle Conference Centerにて開催されたJavaの開発者向けカンファレンスのJavaOneに参加してきました。

そこで、2回に渡ってJavaOneの参加レポートをお届けします。

今回はキーノートセッションについて、次回はテクニカルセッションについてレポートします。

JavaOneとは

JavaOneは1996年から続くJava開発者向けのカンファレンスです。もともとはSun Microsystemsにより開催されていました。その後、Sun MicrosystemsがOracleに買収されたためOracle主催に変わり、現在まで続けられています。

コロナで開催できなかった時期もありますが、今年で25回目の開催となります。ちなみに、櫻庭は1998年から参加をしています。

JavaOneの会場というと、サンフランシスコのMoscone Centerが思い出されます。2025年からは、Oracle旧本社にあるOracle Conference Centerが会場となっています。

Oracle Conference Center
Oracle Conference Center

Oracle旧本社は、いわゆるシリコンバレーの一番北側、サンフランシスコ空港から南に20kmほどの場所にあります。

ここはデータベースの形の円筒形の建物でよく知られているところです。ターミネータージェネシスなどの映画のロケ地になったところとしても有名です。

Oracle旧本社
Oracle旧本社

日本から行く場合、サンフランシスコ空港から公共交通機関では少し行きづらいので、複数人であればUberやLyftなどのライドシェアを使うのが便利です。

Conference Centerは300~400人ぐらいが入れる講堂を中心に、50~100人が入れる複数の部屋から構成されています。キーノートセッションは講堂で行われます。

テクニカルセッションは講堂と通常の部屋の両方が使われ、5セッションがパラレルに行われます。

Oracle Conference Center講堂
講堂

キーノートセッション

JavaOneの開催期間は3日間。それぞれの日にキーノートセッションがあります。

  • 1日目: Java for an AI World
  • 2日目: Java Next
  • 3日目: Java Together… The Power of You

1日目のキーノートセッションが、いわゆるキーノート的なセッションです。2日目はJavaのチーフアーキテクトであるBrian Goetz氏が、Javaの言語仕様やAPIを決める裏側の話でした。ちょっとカジュアルな感じのキーノートセッションです。

3日目のキーノートセッションは、コミュニティに関するキーノートセッションです、大学生やJavaのユーザーグループのリーダーなど複数のコミュニティのパネルなどから構成されています。

ここでは、初日のJava for an AI Worldについてレポートします。

Java for an AI World

初日のキーノートセッションの司会は、Oracle副社長のChad Arimura氏。

Chad Arimura氏
Chad Arimura氏

まずはJava 26のリリースの発表から。この日の朝、Java 26がリリースされたことを発表しました。

そして、CultRepoでのJava 30周年ドキュメンタリーの予告編が公開されました。

このドキュメンタリーは夏に公開されるらしいです。初期のJavaを作ってきたTim Lindholm氏やJoshua Bloch氏など懐かしい方々も登場しており、なかなか胸アツのドキュメンタリーになりそうです。

ここでArimura氏から、やはりOracle副社長のGeorges Saab氏にバトンタッチ。

Georges Saab氏
Georges Saab氏

Saab氏が話した主なトピックは以下の通り。

  • Java 26リリースとその機能
  • Oracle Java Verified Portfolio (JVP)
  • Project Detroit

Java 26はLTSの次のバージョンであることから、新機能は比較的少なめです。パフォーマンスに関する機能や、安全性に関する機能が新たに導入されています。

JVPはOracleが提供する新しいサポートのプログラムです。JDKだけでなく、JavaFXとHelidon、そしてVS Code向けのエクステンションも加えてサポートされます。

OracleによるJavaFXのサポートはJava 8で止まっていたのですが、再びOracleによるサポートが開始されます。

Project Detroitは、Javaから他の言語を使用するためのスクリプトエンジンを提供するというOpenJDKのプロジェクトです。

Project Detroitの発表を行うSaab氏
Project Detroitの発表を行うSaab氏

Java 6のスクリプトエンジンのインタフェースの導入に合わせて、JavaScriptなどのスクリプトエンジンが公開されていました。しかし、その後スクリプトエンジンの公開が止まってしまいました。

JSR 223: Scripting for the Java Platform
https://jcp.org/en/jsr/detail?id=223

2018年に改めて立ち上がったProject Detroitも活動が停滞していました。そこで、JavaOne 2026にてProject Detroitを再始動すると発表されました。

スクリプトエンジンはJVM上で動作する言語実行系を作成することではなく、既存の言語実行系をJavaから呼び出すブリッジ的なものです。まずは、JavaScriptのV8、PythonのCPythonをターゲットにスクリプトエンジンを提供していく予定です。

すでに、GitHub上でコードが公開されているので、すぐに試せます。

この後、AIに話題が移りUberのZhitao Li氏、NVIDIAのIkroop Dhillon氏らが登壇しました。

Zhitao Li氏 (Uber)
Zhitao Li氏 (Uber)
Ikroop Dhillon氏 (NVIDIA)
Ikroop Dhillon氏 (NVIDIA)

また、Josh Long氏によるSpring AIのデモ。当初はSpringの作者であるRod Johnson氏も登壇する予定だったのですが、残念ながら姿を見せませんでした。

Josh Long氏
Josh Long氏によるSpring AIのデモ

最後にOracleのPaul Sandoz氏から、AIの機能を実装する時に欠かせないGPUをJavaから活用するProject Babylonの紹介がありました。

Javaのプログラムは、コンパイルされて中間表現のバイトコードに変換され、JVMで実行されます。これに対し、Project Babylonでは、Javaのプログラムをバイトコードではなく他のプログラミングモデルに変換して実行することを目指しています。

まずは、GPUをターゲットに活動が続けられています。

Paul Sandoz氏
Paul Sandoz氏

セッション以外のJavaOne

セッション以外の部分も触れておきましょう。

食事

JavaOneでは毎日、朝食と昼食が提供されます。

サンフランシスコで開催されていた頃は酷評されていた食事ですが、今はかなりおいしいです。

ビュッフェスタイルで自分が好きなものを取っていきます。アメリカならではなのが、必ずベジタリアン対応がされていること。メニューには肉が入っているかどうか明記され、肉以外のタンパク質メニューも必ずあります。

ビュッフェスタイルのランチ
ビュッフェスタイルのランチ
2日目のランチ
2日目のランチ

パーティー

JavaOneのようなカンファレンスで欠かせないのが、パーティーです。

今年は、初日にJava Community Process (JCP)主催のパーティ、2日目にJavaOneの公式パーティーが行われました。

このうち、櫻庭はJCPのパーティーに参加しました。

JCPでは、毎年、その年のJavaの普及などに貢献した団体/個人を表彰するJCP Awardsを選出しています。

今年は、Javaの教育に貢献があったということで、北海道Javaユーザーグループ (通称 JavaDo)が受賞しました!

JavaDoの会長の山川さんが今回参加できなかったため、代理で日本Javaユーザーグループ幹事の杉山さんが賞状と記念品を受け取っています。

JCP Awards
JCP Awardsの授賞式

さて、次回は櫻庭が聴講したテクニカルセッションのうち、興味深かったセッションについてレポートします。

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